
実はこれが僕のバルーンショーのクライマックスを飾る
「球体変形(トランスボール)」
のデビュー時の写真なのです。
あ、トランスボールという名前はいま適当に付けました(´・ω・`)
普段は「玉」とか「球体」とか「アレ」とか適当に呼んでいます。
玉のデビュー時の日時は
2009年10月12日
IKSPIARIの秋のフェスティバルというイベントに参加させてもらった時のことです。
今でこそIKSPIARI出演パフォーマーとして通うようになりましたが、当時はプロ転向後1年ばかり。まだまともなパフォーマンスショーも出来無い頃でした。
この時のご依頼はハロウィンイベントの一貫だったので、ドラキュラの格好をしてロービングしながらバルーンをプレゼントするという企画でした。
当然ショーの出演もありません。
ただ、一番最後にショーやプレゼント、教室等全てのパフォーマーが一同に会する機会がありその中で3分ほどの持ち時間でアピールタイムがあるとのことでした。
当時プロに転向したとはいえ、活動自体はほぼアマチュア自分にとって、IKSPIARIは上がったことのない大舞台であり、フェスティバルには静岡大道芸で何度も見たことのあったデイビッド・ラムゼイさんやペッピ・ザ・クラウンさんも参加されていた本当に凄い機会でした。
せっかく声を掛けて下さったイベント会社さんにも何か見せたいというところから何週間もずーっと3分に何をするか考え続けました。
色々と案を出したり、試作をしてみたけども満足の行くものが出来上がらない。
そもそもパフォーマンス自体をほぼやったことがない時期だったのでショーの作り方が分からない。
グルグルと頭の中を何度も巡った後に出た答えが
「自分の好きなことをやろう!」
でした。
誰かにアピールするとか、良く見て貰いたいとかじゃなくて好きなことをやる。考えるのに疲れただけかも知れませんが、自分の一番シンプルなところにまとまりました。
そこで思いついたのがこれ。



その年のツイスターズというバルーンの大会でやったコスチューム部門でのトランスフォーマーでした。
丁度その時にトランスフォーマーが公開されていたというのもありますが、作って来たものを着るだけのコンテストにつまらなさを感じていた自分は子供の頃遊んでいたトランスフォーマーのおもちゃで一番楽しかった変形を表現してみようとトラックからコンボイへの変形をやってみたのです。結果はもちろん受賞出来ませんでしたが、自分でめちゃめちゃ楽しかったのとお客さん達が「一番おもしろかったよ!」「やっぱり変形は燃えるわ!」
と言ってくださったのが心に残っていました。
その時に冗談で受け答えていたのが「変形、変身は男のロマンですよ!」
というものだったのですが、男のロマンまで行かずとも自分がやっぱり子供の頃から好きだったりしたのです。
話は戻って、IKSPIARIのフェスティバル。
前述のとおりハロウィンイベントの一環でもあったのでそれを活かして、
尚且つ変形させて観客の度肝を抜く。
そして変形するなら出来るだけ緻密で大きなもの…。
そして考えついたのが



ちょっと見えにくいですがハロウィンかぼちゃが大きな鳥に変わると言うものでした。
翼は小さく丸めたり折りたたんだりすることができるけども、開くと大きく広がり作品に大きさを生み出す。
そこから生まれたのが翼を大きく活かした形状の「鳳凰」でした。
ちなみに和装の最初もこの時でした。周りは外国人パフォーマーさんばかりと聞いていたので思い切り目立つために和装っぽいので行きました(笑)
今でもハロウィンシーズンにはたまにやったりするのですが、あれはスペシャル版ではなくすべての原点だったりします。
さて、IKSPIARIでのイベントは思った以上の好感度を頂き、無事終了しました。
終わった後ペッピさんが握手を求めに来て下さったり、ラムゼイさんが「あんな凄いの初めて見たよ!」と言って下さったのが本当に心に残っていて、未だに昨日の事の様に思い返せます。
このIKSPIARIでの鳳凰には確か一晩掛けて作ったためとても製作の難しいものとして、苦手意識を持っていてその後ショーをやるようになってもずっと封印しておりました。
その後これが陽の目を見たのは

モザイク大道芸フェスティバルでの準グランプリ受賞でしょうか。
初出場にも関わらずの準グランプリ。当時からお世話になっていたCHIKIさんからのアドバイスのいくつかは未だに自分のショーの基本として一番の芯になっています。
そして、当時使っていた目玉のオヤジや、スティッチなどのネタは何度も改良やコンセプトチェンジを経ても未だに現役として使われております。
(ちなみに初めてトランス状態になったのもこの時でした)
その後も

「鳳凰って朱雀とか不死鳥とかフェニックスとか火の鳥とか色々呼ばれるし分かりにくいよね…」
ということで生まれたドラゴンや

「あ、翼あるならペガサスいけるべ」
と生まれたペガサス
(この作品は一時期Spicaというコラボチームへ貸出ししてたので封印してました)

お正月なら許されるかな…とアレンジのツル

ペガサスと同時期に生まれた翼シリーズの「シルフ(風の妖精)」の改良版のティターニア
(この作品はにぢゅうまる企画のまるゆんさんにアイディアを沢山頂いております)
あとは未だに封印中のグリフォンや、限定物の白龍&黒龍(ドラゴンではなく)、雪だるまから出てくるスノードラゴンや、モンハンのリオレウスなど、カラーリングも合わせると実に十数種類のバージョンが生まれております。
ネタ帳にはあと十種類ほどメモをしてありますが、使いどころが難しいためいつ頃から陽の目を見ることになるのかは分かりません。(ヤマタノオロチとかハーピーとかガルーダとか…)
上記の作品は突然思い浮かんだ訳ではなくて、2010のさっぽろ雪まつりに行った時にすすきのの氷彫刻エリアで見た作品の立体彫刻の素晴らしさと、出展作品や受賞作品がどれもファンタジー系だった事に感化されてそれをバルーン化しようと思いいろいろ試してみた結果です。







今明かされる、究極のネタバレ!
ハクトウワシネタは「なんか曲ピタでバシっと決めれるかっこいい作品ないかなぁ…。あ、雪まつりの時の写真見るべ」
で生まれたネタだったりします。
ネタバレついでに一番の鉄板であるドラゴンが青い理由は

ツイスターズ2009でチーム製作したドラゴンが青だったのでそのイメージをずっと持っているということと、黒の次は青が好きと以前は言っていた事、
そして当時テレビ放送されていた「爆丸」というアニメの中に赤いドラゴンが出てくるらしくショーで赤バージョンをやると「爆丸だ!爆丸だ!」と言われるのが嫌だったことがあります(笑)
少年達よ!言っておくが、お兄ちゃんはそんなの知らないからな!どっちかというとこっちの方が早かったからな!( ー`дー´)キリッ
と、まぁ、一枚の写真からよくぞここまで広げたものだと思いますが、個人レベルで話してきていた作品の由来や、元ネタなんかもまとめてみるのもたまには良いのかなぁと思います。
少しでも、今パフォーマーを目指している人や悩んでいる人の参考になったら嬉しいです。
次はマスクの由来や、歴史なんかをまとめてみるのもいいかなぁ^^